墜落事故は、こうして起こった?・・・
このようなことが起こる背景とは・・・
飛行機の墜落事故については、操縦士が操縦桿を握っているときに、なぜ起こるのかを考える前提として、私は、日本古来からある、上からの指示は絶対であり、逆らうことをよしとしない伝統的な日本のしきたり等が背景にあるように思える。上司からの指示、及び戦中の上官からの命令は、絶対であり、逆らうという選択肢さえもなかったという背景があるように感じます。
日本の伝統的思考・・・
日本の社会は、年功序列であり、年配者を敬う傾向がある。
また、会社組織においても、上からの指示は絶対であり、戦時中においては、その傾向が顕著なものになっていた。
私もよく、鹿児島の知覧に伺う機会が以前はあり、そこでの特攻隊記念館には、よく足を運び特攻兵の写真や家族に宛てた特に母親に宛てた手紙があるのだが、自分の意思とは関係なく、戦陣に散っていった若者を思うといつも涙が溢れたのを覚えている。
その戦時下での上官との関係の中で、培われてきた伝統的な考えが今もなお、現代社会において、存在しているように思える。
会社組織においても、形を変えてはいるが、このような組織が存在している。
会社組織でのヒラメ社員の存在・・・
日本には、ヒラメ社員と呼ばれる人種が存在する。
その特徴は、その名の通り、自分の身分の上の物、例えば、社長、部長、課長等存在するが、
そのものに気に入られることばかりを考えて、日々の業務を行うものを総称してこう呼ぶらしい。
そして、そのヒラメ社員は、下に目がついていないため、部下のことをあまり考えない社員のことをそう呼んだりするようである。
ここでも、今もなお、戦中の上官と部下の関係の中で成り立っている服従関係が成り立っているように思える。上司に気に入られるためには、自分の事だけを考えるような人間が多く存在する。
一方で、欧米特にフランスでは、このような場面での風習として、日本とは、まったく逆の傾向にあるようである。
フランスでは、部下と上司が対等の立場にあり、自分たちの意見を互いに認め合い、積極的にコミュニケーションを通じて、良い関係を築いているということである。
だから、上司の機嫌を伺ったりすることはなく、意思疎通を積極的に図り、自分たちで考えて、行動することが許されているということである。
なので、ヒラメ社員のような出現をするような土壌がなく、皆が自分の意志を持ち、尊重しながら、組織を運営しているのだと思う。
日本の中でのパワハラの背景
逆に日本では、上司からの圧力、上からの圧力が相当なものを部下に与え、それを我慢することが美徳のように考えられてきた。そして、今日の日本において、会社の地位を利用したパワハラという言葉が生まれてきたように思う。
給料をもらっている以上、会社が絶対であり、我慢が絶対であると教えられてきた。
しかし、現代は、多種多様な生き方、働き方がある中で、その様なことが無くならないのは、日本の働いている社会人が自ら考えて行動し、自分の道は、自分で開こうとする希望のある世の中ではないということを表しているように思う。
その結果、我慢することが当たり前の社会、上司が部下へ暴言を吐くことが当然、それを受けて、部下が我慢することが当然の社会を作り上げているのだと思う。
部下も上司もともに、考えて、お互いに歩み寄り、その結果として、組織の運営がスムーズにいくことになると思う。
そこで、パワハラという言葉が出てこなくなるのではないかと感じます。
日本企業のトップも・・・
日本においては、二代目、三代目と社長が血筋や血縁関係で続くことは当然ながら、自分たちの今までの血縁を大事にしてきた、伝統的経営手段により、会社の意思決定をされることが多くなり、伝統的な考えで動くことになり、新しい考えのもとでの経営戦略が立てられないようになってくるように思える。
そうなると、経営者を筆頭に自分たちの息が100%かかった組織を経営者自らが、作り上げ、外部の新しい風を排除するようになり、会社のあらゆる分野の組織の醸成をすることを不可能にしてしまうようになると感じる。
操縦士が操縦桿を握る中での墜落が多い理由とは・・・
ここまで述べてきたことは、操縦士が操縦桿を握っているときに、墜落事故が多い原因の一つそして、同じようなことが言える。
つまり、機長の今までの経験ややり方が正しいと思い込み、部下つまり副操縦士等の意見に耳を傾けず、あらゆる分野の問題を自分の判断で進めようとし、1人で処理ができなくなり、見落としが度々重なることにより、自分の処理範囲を超えて、判断を誤り、墜落に至るのではないかと私は考える。
また、副操縦士等も、機長の行動を絶対的に信頼し、モノ申すこともできないくらいの重圧を抱えて、機長の単独の判断が、これらの墜落という大惨事を招いてしまっているのではないかと推測している。
会社組織及び墜落事故を通じて・・・
これらの事例、会社組織でのヒラメ社員の存在と飛行機の中での機長と副操縦士の関係において、どうすれば、このような事象を解決できるのかを考えてみた。
解決策があるとすれば、仮定にはなるが、私の考えはこうである。
部下にある程度の責任を持たせつつ、部下が自らの判断で行動できるように促し、そして、適度の報告と対話を通じて、色々な問題を積極的に議論をして、一緒に考えていく姿勢を見せることが大事ではないかと考える。このことがこれらの問題を解決する一歩ではないかと・・・
上司の役割とは・・・
このような状況の下、上司の役割としては、何か問題が起こることを想定して、今までの経験を踏まえて、問題が起こる前に事前にそのような兆候をキャッチし、ここで、若い社員や経験の浅い副操縦士の助けになるような助言等を自然と行えることが上司としての役割であり、アドバイスを与え、自分の責任の上で、部下をのびのびと日々の業務に向かわせることが、ヒラメ社員ではなく、本当の上司になるように思う。
社員も副操縦士ものびのび・・・
その様な上司の存在が、他の社員や副操縦士にも、色々な問題を自分の事としてとらえ、主体的に考え、自分も主体的に動いているという経験を十分にさせことで、積極的に動ける基礎ができ、ヒラメ社員は消えていき、経営者、上司、部下、機長と副操縦士等の良好な関係が築けるようになると思う。
最後に・・・
このような関係が実現できれば、あらゆる場面で、人間関係が良好になり、不幸な飛行機事故も防げたかもしれない。
日本の伝統的な慣習を打ち破り、お互いの主張を自由にぶつけ合える、そしてそれが許される
世界に身を置きたいものである。
ありがとうございました。
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